TOEICは英検とともに日本で広く行われている英語検定試験です。英検が主に学生を対象とするのに対し、TOEICは主として就活生を含むビジネスパーソンを対象としています。
試験時間は2時間で、満点は990点です。TOEICだけで英語の4技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)を計測するのは実際難しく、最近はスピーキングとライティングに特化したTOEIC S&W というのもあります。
ここで述べるのはリーディングとリスニングのみの通常のTOEICです。
目次
- 1998年(28歳) 第1回目 515点
- 2013年(43歳) 第2回目受験 710点
- 2014年9月(44歳) 第3回目 830点
- 2015年12月(45歳) 第4回目 915点
- 英語学習の旅はまだまだ続く
- 外国語を学ぶメリット
1998年(28歳) 第1回目 515点
このスコアは私が28歳の時、機械メーカーでエンジニアとして働いていた時に会社からの命令で受けた時のものです。
海外にも多数、営業拠点や工場を持っている会社でしたので、社員の英語力アップには力を入れていました。
勤務終了後には外国人講師を招いての英会話レッスンも提供されていました。今から考えればありがたい環境でしたが、能力の低かった私はふつうの仕事だけで精一杯でした。
その頃は英語に対する意識は低く、特別に勉強したりすることはありませんでした。
TOEICのための勉強も昼休みに参考書などを見るくらいの付け焼き刃的なもので、あまり効果はなかったようです。
その後、41歳まで英語とはまったく接点がありませんでした。
2011年(41歳) 英語の勉強をスタート
大人のやり直し英語ですね。きっかけは突然やってきました。
ある日、クルマの中ですごす通勤の時間がすごい無駄に思えました。
いったい人生の中でどれだけの貴重な時間を通勤という名のもとに車の中で無駄に消費するのだろうかと。カミナリに打たれたように、これはヤバいと思いました。
それまでは好きな音楽を聴いていただけですね。
本音を言えば10年早く気づいとけばよかったですけどね。
しかし今スタートすれば、定年になるまでの20年くらいで、通勤中のトレーニングで必ず英語が話せるようになると思いました。
最初はリスニング教材を聞いたり、シャドーイングと言って英語の音声をまねて発話するトレーニング、瞬間英作文を車中で行っていました。信号待ちで隣に停車した車の運転手からは変な人に見えたかもしれません。
そのうち家でも参考書などで勉強するようになりました。
またこの頃になるとネットにも英語の勉強法のサイトが多数現れるようになっていました。20代の時は英語をマスターするには何をすればいいのかよくわかりませんでしたので、ありがたい時代になったものです。
語学の場合、間違ったアプローチをするとなかなか効果は現れません。
(怪しいサイトもありますので見分ける能力が必要です)
ちなみに当時の仕事であるホームセンター業界では英語力はほぼ求められませんし、評価の対象にもなりません。まったく仕事とは関係なく始めました。
英語の勉強をしていることは周囲には秘密にしていました。まわりはニコチン中毒者とパチンコ中毒者ばかりでしたので、話をしたところで「ふーん、変わったヤツだな」といったところでしょう。
2013年(43歳) オンライン英会話をスタート
勉強すれば英語を実際に使いたくなってきます。
オンライン英会話はスクールに登録し、スカイプを使ってフィリピン人先生と1レッスン25分間、英語だけでお話をします。
外国人とろくにしゃべった経験もない私でしたので、最初のレッスンの時は前夜から緊張しました。(笑)
もちろん最初は上手く話せません。簡単なテキストやニュース記事を用いてトレーニングしていきます。
あたふたしながらもレッスンを着実に重ねていきます。
そこで思ったのはオンライン英会話で生徒と先生の関係とはいえ、これもひとつの立派な国際交流なんですね。
先生に日本のことを訊かれて上手く答えられないのも悔しいし、英語の能力以上にそもそも自分が日本の歴史や文化について良く知らなかったことを痛感しました。
ふだん当たり前で深く考えもしないことが、海外の人にとってはもの珍しいことだったりするんですね。例えば
なぜ日本は多くの優れたアニメを生み出すことができるのか?
なぜ日本人の平均寿命は長いのか?
なぜ日本は女性の首相がいないのか?
なぜ日本は少子化なのか?
なぜ日本はキリスト教徒でもないのにクリスマスを祝うのか?
なぜ日本人はお金ももらえないのに残業するのか?
なぜ過労死するまで働くのか?
なぜ日本は犯罪の発生率が低いのか?
などなどです。
外国人にわかりやすく説明しようとすると答えに窮します。どれも一言で答えられない質問ばかりで、日本語で答えるのも難しいです。
もちろん当時の私のレベルでは上手く答えられません。
アメーバブログでブログ仲間と交流
あとアメブロでオンライン英会話についてブログを書いている人たちのグループに入っていました。
これは良かったですね。オンライン英会話だけだと孤独な戦いになりますが、同じ日本人学習者の仲間がいるといろいろ刺激を受けたり情報交換できたりします。
メンバーの一人がTOEICでいいスコアをとったりすると自分も負けてはいられないとモチベーションが上がります。
2013年(43歳) 第2回目受験 710点
英語の勉強を始めて3年経過、オンライン英会話でも200レッスン以上こなしたあたりです。ちょっと自信がついてきたあたりです。710点ということで3年勉強してこれだけかとがっかりしました。目標は800点でした。
しかしこのころになるとオンライン英会話がかなり楽しくなってきます。普段ホームセンターの仕事では口うるさいおばさんパートさんや頭のネジがはずれたヤバイお客としか接点がありませんが、20代、30代の若くてきれいなフィリピン人先生とお近づきになりたくて学習意欲が湧いてきます。
そしてたまには仕事の愚痴も聞いてもらいます。
フィリピンのセブに行く
この頃、実際にスクールのあるセブ島に3泊4日で旅行に行き、10人くらいの私のレギュラー先生たちと食事をしたり、市内観光に連れて行ってもらったりしました。
(※オンライン英会話はスクールの管理下以外で先生と生徒の接触を禁止しているところは多いです。先生と生徒の個人的関係になると先生が学校を離れて生徒を連れて行ってしまうからです)
初めて訪れたフィリピンはかなり衝撃的でした。街はなかなかのカオスっぷりでしたが、どこに行っても子どもや若い人が多く、日本と人口ピラミッドの構造が全く違います。
これから発展していくんだというパワーをひしひしと感じました。
2014年9月(44歳) 第3回目 830点
そして3回目の受験。このころでオンライン英会話レッスン歴は1,000回を超えています。
毎日レッスンするのはもちろんですが、このころはオンライン英会話のレッスン料も今ほど高くなく、1日最高11レッスン受けたりしていました。どこかのスクールではありませんが、本当にお茶の間留学といった様相です。
会社をやめることを考え始める
またこのころ勤めていたホームセンターが別の大手ホームセンターに買収され、仕事のやり方も上司も環境も大きく変わり、ストレスで悶々としていました。そのストレスを英会話で発散していました。
当時いろいろなセミリタイアブログに出会い、良いのか悪いのかはわかりませんが(笑)、会社を辞めることを真剣に考え始めました。
そして英語のスキルがもしかしたら辞めた後に役に立つかもしれないと、かなり学習の真剣度が増しました。
2015年12月(45歳) 第4回目 915点
正社員をやめる3か月前に受験しました。オンライン英会話のレッスンは通算2,000レッスンを越えていました。
受験の3か月前くらいからは休みの日は近所の市立図書館の学習室にこもり、中高生にまじり参考書についている模試などを朝から晩まで解いたりしてTOEIC用のトレーニングをしました。
試験当日は落ち着いてのぞむことができました。膨大な問題量で時間が足りないとよく言われるTOEICですが、この時は初めて時間が10分余りました。
手ごたえはありました。
900点を超すと受験者の上位50分の1に入ってきます。受験する教室の中でほぼ1位となります。
マークシートを塗りつぶす鉛筆を置いてまわりを見てみると、自分より頭の柔らかそうな若い人たちがまだ必死に問題を解いていました。この時の優越感はなかなか言葉で言い表せません。(笑)
この時点で英語学習にかけた総費用はオンライン英会話のレッスン代や参考書代、試験受験料などで30万円くらいだと思います。
学習をスタートしてから4年半という時間はかかっていますが、オフラインのスクールに行ったり留学することを考えれば格安だと思います。
英語学習の旅はまだまだ続く
しかし通訳者や翻訳者などの英語の専門家になるにはTOEIC915点はスタート地点にやっときたレベルです。学習塾の先生くらいなら大丈夫でしょうが。
私は専門家になるわけではありませんが、仕事や海外旅行の時のコミュニケーションに不自由しないくらいのレベルは常にキープしたいです。
今、オンライン英会話のレッスン数は通算で3000レッスンを越えてきています。始めてから8年経過しました。おかげで一通りの話題において話したいことはほぼ話せるようになってきています。
今後も英語は一生の趣味として学んでいきたいすね。英語は先日訪れたマレーシアもそうですが、アジアの国々でもかなり広く通用します。
あとそれを補完する意味でもう一つ中国語やベトナム語も学びたいですが、こちらはなかなか重い腰が上がりません。
外国語を学ぶメリット
語学を勉強すると視野が広がるような気がします。たとえば日本ではあたりまえのことが海外ではありえないことだったり、その逆もあります。物の見方がひとつにならずに多角的に見られるようになることが語学を学ぶ最大のメリットです。
この複数眼的な視点は海外旅行などでも得ることができますが、語学を学ぶとさらに深堀りすることができますね。